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理事長挨拶

写真:理事長 嘉悦 克

昨年度は、この有明の地に移転し、校名も"かえつ有明中・高等学校"と改称し、共学化を計り3年目を迎えた年度であった。中学一年より高等学校三年までの全学年共学体制のいわゆる完成年度であり、平成21年3月現在の在校生は、中学が男子306名、女子277名、計538名。高校が男子220名、女子321名、計541名となっている。高校に女子が多いのは、嘉悦女子からの進学があるためであり、高校からの進学者は男女拮抗している。

一般的に共学化の場合その前身により暫くの間どちらかに偏るのが普通であり、本校の様な形は稀有といえよう。これは、創立者嘉悦孝の資源小国日本が世界に伍すためには、女子にも男子と同じ実践的な教育をと考え、現在の言葉で言えば"キャリア教育"を建学の精神の大きな柱の一つとした、その精神が現在も脈々と引き継がれていることの証だと言えよう。先輩諸姉が性差を越えて各方面で活躍されている実態が、故嘉悦康人学園長が常に言っていたように学園の財産であり、改めて敬意を表するとともにその様な諸先輩に続く人材を育成する事が、我々の責務であると思料する。

また平成20年度は高校として初めて男子の進学があるということで、男子の進学指導の経験を持つ教員を採用し対処した。平成20年度の卒業生は、男子132名、女子172名の計304名であるが、特別提携校である法政大学の12名を筆頭に260名が、 進学先を決定している。またその中で上智大学、東京理科大学、首都大学東京や防衛大学校などにも合格している。

一方、嘉悦大学および短期大学部に関しては、加藤寛新学長体制が発足し、早1年が経過した。平成20年度は、助走期間と位置づけられるもので、加藤イズムが強く打ち出された新体制の発足は、平成21年度からであるが、助走期間とは言え既に、平成20年度にかなりの案件が実際に実行されている。先ず、平成20年4月1日付で、産業文化観光総合研究所が設置され、同年5月27日付で元経団連専務理事の小山敬次郎氏が初代の所長に任命された。この研究所は成熟期を迎えた我が国の社会経済に活力を与え、地域社会を活性化するための種々の業務を行うことを目的としている。既に平成20年7月14日付で日本舞踊西川流十世宗家、人間国宝西川扇蔵氏、また、平成21年1月30日付で「ギャザリング(共同購入)」や「モバイルコマース」等の事業を展開する株式会社ネットプライスドットコム、代表取締役社長兼CEOの佐藤輝英氏が各々客員教授に就任している。

また、平成20年5月7日より「24時間キャンパス」をスタートさせている。これは、キャンパスの一部を、学生へ、文字通り24時間開放するもので、開放さるのは、無線LANやプリンターなどが整備された多目的スペースで、学生達がそこで、レポートの作成やグループ活動、ノートパソコンを利用した学習を行うことを目的としている。加藤学長は、前任校の慶應義塾大学SFCや千葉商科大学でも「24時間キャンパス」を実現させているが、花小金井キャンパスの「設計コンセプト」の基本が、"学生が何時でも居たいと思う、意心地の良いキャンパス"であった事を考えると、四半世紀後に初めてそれが具現化したものであり、感慨深いものがある。

平成20年9月には、「KALC(Kaetsu Active Learning Classroom)」と名付けられた、リ・デザインされた教室が完成した。これは、加藤学長が打ち出した本学のコンセプト"「楽しい大学」「24時間キャンパス」「家庭的コミュニケーションの充実」"を支援し、新しい学びのスタイルを推進するための教室であり、従来の講義中心(知識伝達型)の教授法だけでなく、学生同士の積極的なコミュニケーションによる「発見・創造」を促すアクティブラーニング(知識創造型学習)を行い、多様な教育・学習モードに自在にチェンジできる教室である。

そして、平成21年1月9日付の読売新聞朝刊に「嘉悦大学動画サイトでPR」と大きな見出しで、次の記事(抜粋)が掲載された。これは、大学が平成21年11月6日より開設したものであり、教育機関としては日本で初めての試みである。"嘉悦大学(小平市)がインターネットの動画投稿サイト「ニコニコ動画」に公式チャンネルを開設した。教育機関が同サイトを公式に利用するのは初めての試みで、同大は「大学の情報を社会に発信するにあたり、新しいメディアを積極的に活用していきたい」としている。同サイトでは、会員登録した利用者が動画を視聴したり、投稿したりできる。ほかの動画サイトと異なり、視聴者が動画に書き込むと、画面上にテロップのように文字が流れる点が特徴で、同大は「双方向の感覚が若い人には受けているのでは」とみている。同サイトの運営会社によると、視聴者は若年層が多く、20歳代が50%、10歳代が30%を占める。ジャンルは音楽やアニメ、スポーツ、政治など多岐にわたり、自民党や民主党も公式チャンネルを開設している。2月には、京都精華大学(京都市)の公式チャンネルもオープンする予定という。(中略)同大はこれまでにも、動画投稿サイト「You Tube」で、大学紹介の映像などを流してきた。昨夏には試験的にニコニコ動画を利用し、昨年11月から公式チャンネルを開設した。担当の細江哲志専任講師は「動画に誹謗中傷を書き込まれるリスクもあるが、オープンなディスカッションの場を設けたかった。」と狙いを語る。同大の公式チャンネルでは現在、政府税制調査会長などを歴任し、今年度から学長に就任した加藤寛氏のメッセージを配信している。加藤氏が消費税の増税問題や学問の意義などについて語る様子を、同大のスタッフがビデオカメラを回して撮影し、5分程度に編集した。動画を見た受験生から大学に問合せがあるなど、反応は上々という。今後は、同大の教員も登場させて、講義の内容を紹介することも検討している。細江専任講師は「インフラを自前で作らなくても利用できて便利。新しいことに挑戦していく大学だというメッセージにもなれば」と話している。"

 
理事長 嘉悦 克