【かえつ有明2020】~石川校長のビジョン(21)~「プロジェクト」とゴール設定について(その2)

DATE : 2015/10/9

前回お話したことをまとめますと、プロジェクトには大事なことが3つあるということになります。

一つは、ゴールを設定し、その達成を目指していくこと。そして二つ目は、多様なメンバーがオープンマインドで話し合えるということ、さらに三つめとして、どうやってゴールを達成するかという手法です。そこにはクリティカルシンキングスキルなども含まれてくるでしょう。

世の中には、〇〇プロジェクトというのがたくさんありますが、いずれもゴールを設定して、そこに向かって人や物やお金を引っ張ってくることが必要です。もちろんリソースを無限に利用できるわけではないから、様々な制約がある中で目標を達成しようとする。文化フェスタでも予算が決められている中で、どういうことをやろうかと決めるという点は同じです。

そして、自分達自身のゴールを設定する、つまりチームで「共有した目標」に進んでいくというのは、誰かの意見にただ合わせるということではなく、本当の意味での本音を出せるかどうか、違う意見をぶつけるような議論ができるかどうか、といった信頼関係が大切になってきます。チームで何かを行おうという場合に陥りがちなのは、人間関係を重視するあまり、本音が言えなくなってしまうことです。

今話題になっているラグビーにたとえて考えると、パスをつなげることばかり意識していて、誰も前方に向かって走らなければ、じりじりと後退してしまうようなものです。ゴールに向かう中でパスを利用することが重要なのであって、決してその逆ではありません。

ゴール重視とは言っても、ゴール達成のために何でもやってよいということではないし、設定したゴールは固定したまま変えてはいけないということでもない。むしろチームで対話を繰り返しながら、軌道修正していくことが必要になってくるでしょう。学校の中だけでなく、社会に出てからも、人生そのものがプロジェクトの連続です。うまく行くこともあれば、失敗することもあるけれど、次につなげるためには、ゴール設定と、リフレクションが大切になってくるのです。ゴールがあるからこそ、それがどの程度達成できたかという評価も可能になるし、次のゴールに向かっていくことも可能になるわけです。

IMG_2 IMG_3

Return to Top ▲Return to Top ▲