平成27年度中学卒業式式辞

DATE : 2016/3/21

共学だけど授業は別学」

 

かえつ有明の新しい学びのコンセプトにチャレンジした最初の年に入学してきたのが君たちです。

 

三年間を振り返ってみると別学クラスで育った君たちは、個性的で、自分らしさをありのままに発揮する生徒に育ってきたなという印象が強くあります。

 

体育フェスタで見せてくれた団結力、合唱コンクールでのチームワーク。授業以外の活動でも、集団の中で一人一人の個性が生き生きと輝いていて、それが学年全体の活気にもつながっていました。

 

男子だけ、女子だけという環境は、異性の目を気にせずに、それぞれの個性をのびのびと伸ばすことができるものでした。これまでの3年間は、自分らしさという人格の基礎を作り上げる時期であったわけです。

 

さて、これから高校で過ごす3年間は男女共学クラスでの学びとなり、これまでとは違った個性やものの見方に触れることになります。ぜひ多様な他人の考えを吸収してください。個性というのは、多くの別の個性によって磨かれていきます。自分とは異なる個性に触れれば触れるほど、自分の個性はより際立ったものとなっていくのです。

 

そしてまた、高校での3年間は、進路を決めていく時期でもあります。進路というのは、すでに用意されている道を選ぶことではありません。自分で探し出して、みずから切り拓いていくことなのです。そのためには、社会について考えるための基準を自分の中に形成し、自分の価値を生み出すための強い意志を持つことが必要になってきます。

 

そういう意志のことを、私は「自分軸」と表現しています。多様な個性の集まりの中で、自分の価値や為すべきことがきっと見えてくるでしょう。そういう「自分軸」を形成することがこれからの3年間の課題となるはずです。

これまでの勢いを大切にしつつも、これからは自分を内省し、自分がこだわっていること、そして人とは違う部分を強みにしていってほしいと願っています。

 

また、本校に進学しない卒業生もいるかと思いますが、それぞれの進学先で本校でつちかってきたものをより伸ばしてくれることを祈っております。

 

最後になりましたが、本日お忙しい中ご出席いただいた保護者の皆様方には、改めて厚く御礼申し上げます。

 

8期生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

 

平成28年3月21日

かえつ有明中学校 校長 石川一郎

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