小畑校長ブログ【ATOM】38 二足歩行

かえつ有明ブログ

ATOMは二本の足(足首から先を足、足首よりも上の骨盤までを脚と区別することもありますが、ここでは足で統一します)で歩くことが出来ます。足に怪我をしている場合などは別にして、我々は二本足で歩くのに特に困難さを感じることは無く、無意識の動作と言ってよいでしょう。しかし、この“歩く”という動作は予想以上に複雑なメカニズムから成っているのです。

 

二足歩行は軸足を交互に変えながら重心を目的の方向に移動させる動作と言えます。まず、ATOMの歩き方を見てみましょう。正面から撮影したときの動画をご覧下さい。

正面からは分かりにくいことですが、ATOMの歩幅は狭く、一歩の移動距離はATOMの足裏の半分以下で、5cm程度でしょうか。また、一歩踏み出すごとに上体は左右に大きく振れています。すなわち、片方の足を設置面から上げるときに、上体が反対側の足の方に傾き、体重が新たな軸足一本で支えられる形になることが分かります。人間の普通の歩行においては、歩行中のどの瞬間をとっても、軸足一本でそのまま立ち続けられる形にはほとんどなりません。この点がATOMの歩行と大きく違うところでしょう。

 

ATOM全体の体重の重心位置は、足を動かしたり、手を振ったりすることにより移動するはずですが、大体は胴体の中央部分にあると思われます。変化するその重心位置の垂直軸方向の位置変化を無視し、水平面上での位置だけを考えてみましょう。動きは極めてゆっくりですから、静的な変化と看做して考えてみます。

 

軸足の足裏の範囲内に重心位置が収まっていれば、安定して立位を保持することができ、倒れることはありません。重心位置を反対側の足裏領域に移せば、それまでの軸足を上げることができます。それを前方に踏み出すときの重心の位置について考えてみましょう。

図をご覧下さい。ATOMの左右の足裏領域の時間的変化と、ATOM全体の地面に対する重心位置の大雑把な関係を示しています。一方の足が地面から浮いている場合には、重心位置は軸足の足裏の中央部分にあるときが最も安定した状態と考えられます。両足が接地している場合には、二つの足裏領域の間(図の空白部分)に重心位置があっても倒れることはありません。歩行の際には片方の足が接地していない状態が生まれます。そのときの重心位置は反対側の足(未だ接地していない)足裏領域の方向へと移動し始め、それまでの足裏領域の外に出てしまう状態が生まれます。その場合には体全体が倒れ始めるのですが、すぐに反対側の足が接地し、倒れるのを支え、重心が新しい軸足領域の内部に入って安定した状態になります。これを繰り返すのがATOMの歩行、ということですね。

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