かえつ有明中・高等学校の校長になってから1年になろうとしています。
本校の生徒は全員が大学に進学します。大学・大学院を終えたあと、一人ひとりがその才能を十二分に発揮し、
これからの日本の、いや、世界の発展を担う重要な役割を担っていってほしいと願い、
あるいは担っていく姿を想像する度に、中学と高校での教育の重要性をひしひしと感じる今日このごろです。
学びの姿勢が確立できているかどうかで、その後どこまで成長できるかが決定づけられるといってよいでしょう。
高度に専門的な力をつけるのは大学(あるいは大学院)の役割です。
中・高における中等教育は、良識ある社会人として必須の基礎知識の学習と人格形成をも含めた全人教育と言えます。
そこでの生徒と教師の関係は極めて密であり、大学での学生と教員の比ではありません。
したがって、学びの姿勢の育成は大学に多くを期待することは現状からは難しく、
中等教育で育成すべきであると私は考えます。多感な時こそ、学びの重要性や楽しさを強く感じる経験を
できるだけ積み重ねることが必要です。
日常生活の中で、“何故?”と感じ、“あっ、なるほど!”と納得できた時の感動を積み重ねることこそが重要です。
日常、何気なく経験しつつも気にせずにやり過ごすことの中に、実は重要な“何故?”が潜んでいるものです。
鉄腕アトムは子供の頃に夢中になった漫画の主人公です。漫画の世界のこととはいえ、
私が受けた影響は小さくありません。その知能ロボットATOMが富士ソフトとNTTドコモの共同開発により発売になりました。
約1年半にわたって部品が届きます。それを組立て、人工知能を育てていける優れものです。
その過程で感じ思ったことを題材に、主として教育について語ってみたいと思います。
このサイトを訪れる中高生が学びへの強い意欲を掻き立てられ、小学生を持つ親御さんが
かえつ有明中・高等学校に興味を持っていただけるようなものにできれば良いと考えています。
ご期待下さい。