こんにちは!かえつ鉄道本日も安全運転進行中です!
新年度が始まって新たな仲間がくわわってN700系がN700Aにグレードアップした感じです。
今年も気合入れていきます!
よろしくお願いします。
さて、かえつ鉄道の昨夏の旅の報告が滞っておりました。
みなさん飯田線をご存知ですか?
信州長野の中央にある辰野を起点に愛知豊橋まで貫く路線です。マチュピチュや竹田城を思わせる山間部は、多くの秘境駅を抱える魅惑の鉄路です。我がかえつ鉄道がこの秘境の鉄路に挑むことは必然なのかもしれません。
前回はどうにかこうにか東京駅に集まった場面までをお伝えしました。
かえつ鉄道が秘境に挑むこの旅は、往年の川口ひろし探検隊のように、へびが落ちてこようと、動かないサソリが襲ってこようと、鉄の意志と負けじ魂のみで踏み込んで往くものです。
今回はその2回目というワケで、さあ旅の始まりです。
第2話 0からてっぺんへ!かえつ鉄道真夏の頂きへ
ゼータ関数なら0は素数の風景である。
甘いのにカロリーが0と聞くとやはり気になってしまうのは心情だ。
うちの子はゼロとセブンのどっちがつよいかはウルトラな疑問にときめいている。
0~ゼロ~何とも悩ましく、どうしても無視できない存在である。
東京駅には0キロポストがある。
私たちはここをスタートラインにした。
9:10私たちは東京駅を発った。
甲府までは2015年夏に身延線の旅で既に通っている。
(https://www.ariake.kaetsu.ac.jp/contents/news-club/train/4717/)
10:22高尾までいって乗り換える。
降りたホームにお手洗いはなかった。
乗り換え駅でのお手洗いはある意味やらねばならぬことだが、そこに乗り遅れの危険を伴うものだとこれは一種賭けになってしまう。
宮本輝氏の小説『優駿』でオラシオンに2400m走らせるかは賭けだった。
稀勢の里がケガを押して臨んだ先場所千秋楽に右上手を狙ったのも賭けだった。
乗り換えに間に合わないのか
いい歳しておしっこに間に合わないか
一同は迫られていた。
10:32どうにかこうにか高尾を発つ。
相模湖大月を抜けて甲府盆地へと踏み込んだ。
やはり今年も黄色い線の内側の方が狭いかもしれない駅があった。
さあ、甲府の先へ踏み込む。かえつ鉄道の未体験ゾーンである。
飯田線へとひた走っている私たちだったが、てっぺんを狙う私たちはおやおや小淵沢でぶらり途中下車した。
13:07だった。
小淵沢は中央本線と小海線の駅だ。私たちはここをベースにてっぺんへのアタックをはかる。
この小海線の先にてっぺんがあるのだ。
説明しよう!
小海線(こうみせん)
山梨県北杜市の小淵沢駅から長野県小諸市の小諸駅までを結ぶ東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線である。「八ヶ岳高原線」の愛称が付けられている。標高1000 mを超える高所を走っており、清里↔野辺山間には標高1375 mのJR鉄道最高地点がある。また、野辺山駅は標高1345 mのJR線最高駅である。(Wikiより)
というワケで、ここまできた以上JRのてっぺん駅にチャレンジしようということになった。
それは何故かというと、わたしたちがこれでもてっぺんを狙っているからに他ならない。
ターゲットは野辺山駅!てっぺん駅野辺山だ!夏の野辺山駅だ。清里の隣の避暑地だ!イヤッホー!
てっぺんへ挑む緊張の私たちは、避暑を求めて楽しい旅行中のツアー団体と乗り合わせた。
ツアーのおばさま方の楽しげ顔ととりとめのない会話が「旅っていいな」という印象を与えた。
1つの車両に緊迫と開放が同居している。おばさんたち!いい旅をお過ごし下さい。
かえつ鉄道発足1年4か月が経った。
ついに私たちはてっぺんに立とうとしている。
だが高揚感はない。
全くないことにすら気づいていない。
よくかんがえてみたら当然だった。
何故ならここは私たちには通過点に過ぎないからだ。
何つうか、かえつ鉄道の挑戦に終わりなどないのだ!
熱くなる私たちの横で、車内にはおばさんたちの明るい声だけが私たちの心を駆け抜けていた。
13:50野辺山に着いた!
酸素薄そうだと思ったらちょっと涼しかった。避暑地と言えど、夏の昼過ぎはやっぱり暑い。
緊張のかえつ鉄道に指示が出た!
「一般のお客様をはやく下車させろ!」
「お客様が全員1人残らず無事に下車されるまで気を抜くな。」
車内に残ったのは私たちだけになった。
そう、ついにてっぺんに私たちは辿り着こうとしている。
まあ混んでいるときは「お先にどうぞ」の譲り合いの精神が大事ということだ。
ホームに「JR線最高駅野辺山 標高一、三四五米六七」と記された標識を発見!
とうとう私たちはてっぺんに辿り着いた。これまでの道のりが思い起こされる。
治承3年のクーデターの後の清盛
バルチック艦隊を完封した日本
龍錦から大吟醸康龍を醸した夏子の酒の夏子と周囲の人々
てっぺんに辿り着いた先人たちはどのような思いに至ったのだろう
地平線の先に辿り着いても 新しい地平線が広がるだけ 「もうやめにしようか?」 自分の胸に聞くと 「まだ走り続けたい」 と返事が聞こえたよ
万感の思いを込めてこの標識を囲んで記念撮影をした。
しかし、繰り返すが、何つうかこのてっぺんとて私たちには通過点に過ぎないのだ。
かえつ鉄道とは負けじ魂と鉄の意志である。挑戦である。
野辺山の駅舎を出てみると、そこは私たちかえつ鉄道には急に興味の対象からハズれてしまった。
何か高原にありがちなソフトクリームを食べた以外は、鉄路のないとこに興味などない。
「小淵沢へとむかう電車こないかなあ」とただボケッと待つことにした。
14:41避暑地野辺山を後にした。
ただこの野辺山駅はてっぺん駅だが、最高地点はこの野辺山駅のちょっと前の踏切周辺だと往きの車内アナウンスで知った。
ならば引き返しのときにはシャッターチャンスとばかりにカメラを構えてその地を待った。
写真は必死に撮ったわりにはピンボケの最高地点のものである。
15:24小淵沢に着くと避暑地にいたのが幻想のような気がしていた。
15:26中央本線に乗り直す。
上諏訪への車内にて野辺山で購入した来駅記念のチケットを眺めた。
そこには「JR鉄道最高地点」の写真があった。
16:18上諏訪に着く。ここで飯田線乗入の電車に乗り換える。
暑い日だったが、総裁(部長)が上諏訪駅なので“足湯”に寄っていきたかったようだ。
上諏訪駅のホームの足湯はただだ。
乗車チケットがある人は誰でもつかれる。
疲れたふくらはぎを温泉に浸したい思いは分かるが秘境が迫っている。
いい湯だなあと言っている場合とはちょっと違った。
16:25諏訪を後にする。この前気が付いたが、ここではひよっこの見送りがあった。
16:48辰野に至る。
この辰野こそ飯田線のはじまりだ!
秘境駅がこの鉄路の先にあるのだ!
飯田線94駅の起点なのだ!
じつはこの辰野駅はJR東日本と東海の共用の駅だ。
国鉄の時代の165系が何とも味わい深く、この駅を抜けて伊那路を走るのを株主(顧問)は心地良く思い出した。
南信地方と松本を分ける駅だった辰野駅だが、岡谷から塩尻へ抜ける線路が開通してから辰野は通過駅になってしまった。
ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。 淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。 世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。
人生はその瞬間を生きるしかない。怒るな働けとはこういうことを言うように思う。
飯田線を進む。
全国に“きのした”という駅はいくつあるのだろう。
写真だけで見るとトトロとか出てくる気配がある。
17:21ついにこの日の宿泊地の伊那北へとたどり着いた。
本日283.5㎞8時間11分の道のりを18きっぷで乗り継いできた。
しかしこの旅のテーマたる秘境へ挑むはまだ始まっていない。
明日ついに5:10発に乗り飯田線の秘境に挑む。
一同は信州伊那にてこの日の疲労を癒す。
というワケでかえつ鉄道は飯田線秘境駅に挑むべく伊那の地にて真夏の夜を過ごすことになりました。
となりの街の駒ヶ根の名物のソースかつ丼を食べて、とれたてのすいかを頬張って翌朝に備えます。
その翌朝は4:40集合。
果たして一同は学校の活動ではありえないような4:40集合に耐えられたのか?
集まれなかったらそのまま東京へ送還が決まりです。
それを乗り越えたとして、秘境路線に踏み込んだ私たちにどんなもの迫ってくるのか?
というか秘境駅と言うけど、どれだけの秘境なのか?
さらには秘境を抜けてもまだ愛知県!私たちは無事に帰京ができたのか!?
山あり谷あり川あり恋ありの山間ルートを鉄路を頼りに突き進む次回は、かえつ鉄道史上最大の作戦はやっと本番を迎えるものであります。電車は秘境のアバンチュールへと誘われていくのでした。
次号詰むや詰まざるや!?