<1日目>
羽田空港からタイ航空で6時間、現地時間の17時ごろスワンナブーム国際空港に到着。バンコク名物の渋滞のなかホテルに向かい、夕食は伝統舞踊を見ながらタイ料理をいただきました。明日から、タイでの学びが本格的に始まります。生徒たちが企画し、運営する修学旅行が始まりました。
<2日目>
2日目、午前はバンコク市内にあるクロントイスラムで支援活動を行っているドゥアン・プラティープ財団を訪問しました。プラティープさんは、16歳から「一日一バーツ学校」を作り、これまで約50年スラムの子どもたちの支援を行ってきた偉大な方で、アジアのノーベル賞といわれるラモン・マグサイサイ賞を受賞し、その副賞で財団を設立されました。現在では公立小中学校として国からも認可され、幼稚園も併設されています。
今回、豊かな日本で生活する彼らの一部は、アジアにおける経済的格差や貧困に興味関心をもち、この財団とアポイントメントをとりました。きっかけは、ある生徒のおばあさまがこの財団の活動をサポートしているということからでした。スラム見学、レクチャーと質疑応答を通じて、アジアの経済発展と経済格差の実態を学び、そして小さな幼稚園児と、自分たちが考え作ったワークショップの実施という交流を通じて、それぞれの心に何か感じるものがあったのではないかと思います。帰国後の事後学習において、スラムや貧困に関するディスカッションを行うとのことです。
午後は、バンコク市内観光を行い、王宮・エメラルド寺院、ワットアルン、ワットポーの見学をしました。煌びやかで歴史ある建築物にみんな必死になって写真を撮っていました。タイの雨季特有の高温多湿の気候に少し疲れも見えていましたが、おいしそうな中華料理を前にすると、自然と笑顔になり明日の活動も心配なさそうです。
<3日目>
3日目は、タイ人大学生との交流が主な学習テーマです。バンコク郊外にとても大きなキャンパスを持つ名門マヒドン大学に訪問しました。
午前中は、A組の生徒が用意した「21世紀のアジアの在り方」「それぞれの国家での理想の国民像」などのテーマで意見交換を行い、その後キャンパス内を見学しました。運よく金曜日であったことから、学生や周辺住民でにぎわうフライデーマーケットもみることができ、屋台で大衆タイ料理やお土産を買うなど楽しんでいた様子でした。
午後は、タイ語学習・タイ伝統衣装体験・タイ料理教室など充実したプログラムを体験することもでき、タイ文化に触れることできる貴重な一日になりました。
現地の大学や旅行代理店への情報伝達と共有の甘さから、自分たちが準備していた活動が十分にできないなどの想定外の出来事もありましたが、それもまた良い学びであったと思います。
<4日目>
4日目はタイの一般家庭へのホームビジットを行いにバンコク市内のタリンチャン地区に向かいました。そして急きょ、特別ゲストもプログラムに参加してくれました。卒業生(4期生)の岩崎陸さんです。大学4年目を休学し現在タイでインターン中の岩崎さんは、後輩がタイへ修学旅行に来ていると知るとすぐに引率教員へ連絡をくれました。仕事がお休みの土曜日、アテンドのお手伝いにきてくれたのです。バスの中では、大学のことやインターンのこと、そしてA組の学びのことなど様々なお話を生徒たちとしてくれました。
ホームビジットでは、親切なタイの方からお菓子作りや花飾りづくり、そして水上マーケットの見学などを楽しみました。途中、船に乗っている際に大雨にふられるなど小さなハプニングもありましたが、タイの一般家庭での様子を垣間見れた貴重な体験となりました。そして、ついに明日は最終日。世界遺産アユタヤ見学で修学旅行のフィナーレです。最後まで、自分たちで作った修学旅行を十分に楽しんでほしいと思います。