平成の御代がいま終わろうとしています。こんにちは!かえつ鉄道です!
この平成の終わりに際して言いたいことがあります。
「ありがとう平成!よろしくお願いします令和!」
新元号「令和」の発表は株主(この同好会の顧問のこと)は春期講習の授業をしているさなかでした。
ついつい小渕元官房長官の真似をして墨書して授業中に伝達と思いましたが寸での間常識が働いて踏みとどまりました。
その先日ということなら、先日りんかい線の東雲駅で倒れている男性がいました。
朝っぱらからです。
ダウンコートを着てイヤフォンをして、おしゃれなバッグにファッショナブルな靴と背中からは若い人にしか見えません。状況を訝しげに様子を伺ってました。
それでこの人なかなか立ち上がらない。
若者ならコケたらすぐにでも立ち上がれそうですが、「酔ってるのかな?」と思わせるほど動きが鈍い。何人もの人が振り返って様子を覗くのですが、微動だにしない感じでした。
株主がその脇を通ってもその状況は変わらず、そのまま通り過ぎようとしましたが、しかしそこは鉄道家
鉄道を利用する人々はそのまま鉄道の一部
声を掛けずにいられなかったということです。
「大丈夫ですか?」
するとその青年は「日本語が通じてないのかな」というような表情に笑顔をそえて、だけどその笑顔は“大丈夫だよ”とだけは伝えてくれるものでした。
大人が公衆の面前でコケるというのは、「誰もそこまであなたのことを気にしちゃあいない」というのにこっぱずかしいものです。
だけどそこに鉄道と真心があれば生まれてくるのは笑顔
鉄道への誠実さがあればそこに恥ずかしがる要素など微塵もあるワケがない。
私は、この名も国籍も判らない青年と、東雲の朝を笑顔に満たしたというワケでした。
とオチになっているのかあやしい話を長々としたとこで前回の続きです。
いくぞ!東京地下鉄東西南北1日乗車券の旅!
東京の地下鉄を1日で制覇しようという企画!
次の2つをこの企画の鉄則としています。
鉄則① 東京の地下鉄(東京メトロと都営地下鉄)の東端北端西端南端を踏破する
鉄則② 東京メトロ9路線 都営地下鉄4路線 のすべての路線に乗車する
(鉄道を利用する者としてのマナーを守ろうということは言うまでもありません。)
2つの鉄則を守れば後は工夫と胆力がすべての東京地下鉄の旅!
今回はその2回目です。
北緯35度42分26.7秒 東経139度57分32.7秒 西船橋駅
既に東京地下鉄のこの東端には到達している。
以前この駅を訪れたのは総武線から武蔵野線への乗り換えのときだった。
1日26時間のとある予備校の時計が印象に熱い。
今回は地上だけど地下鉄なので風景どこっの話などない。
乗り換えに与えられた時間は6分だ。
となりのホームかなと思ったら乗ってきた車両がそのまま折り返しだった。ちょうどターザンが「あ~ああ~」と言って蔓(つる)を頼ってやってきたけどそのまま蔓を手ばなさず来た道を帰ってしまう光景に似る。「あ~あ」な具合である。
折り返し駅と言えば新宿駅だ。
今日本で一番面白い芸人さんの1人のレーザーラモンRGさんが京王線の折り返し駅新宿のあるあるを歌にしていた。
いつもの安定の「はやく言いたい~♪」と聴けただけでも伝統芸に触れたような満足感を得たが、京王線新宿駅あるあるを「停車中の電車を通路がわりに使う」と見事詠った。
RGさんの見識には感服してばかりだ。
次のターゲットは北端の駅だ。その駅の名を西高島平という。
8:42私たち白井健三の床のような返しで一路日本橋へとむかった。
西高島平への道のりは選択の幅が広い。
西高島平駅は都営三田線だが、この三田線へ乗り込むまで何通りというか何万通り(言い過ぎ)の組み合わせがあるのだ!将棋さしのような境地に私たちはいるのだ。
適当に乗っててもどの道西高島平へは辿り着いてしまうのだろうが、そこは私たち鉄道家というワケだ。数学者が解への軌跡を美しく示したいという欲求さながら事前に練っていた経路と現場観察から編み出した経路を、状況の変化を逃さずに、適宜比較して最適解を探った。
私たちの解は次のような感じだ。
東西線日本橋 9:11着 銀座線9:16発
銀座線上野広小路9:23着 徒歩にて都営大江戸線上野御徒町へ
都営大江戸線上野広小路9:35発
都営大江戸線春日9:38着 都営三田線9:42発
賢明なる鉄道家諸君へ告ぐ!
西船橋発西高島平着の経路を上記のように選択した。
複雑に組まれた東京メトロ&都営地下鉄ネットワーク!
この経路が美しい解なのかは意見が多くあることだろう。
この解に負けない美しい解を見つけたのなら是非知らせて欲しい!
宛先はかえつ有明中高の「kikitai@ariake.kaetsu.ac.jp」
必ず「件名」に「かえつ鉄道さんへ」と記して欲しい。
キミの最適解を待っているぜ!
共に鉄道家の道を突き進もうぞ!
話を広げるがこれだけは言わせてもらおう。
よく「数学はひらめきが大事だ」とかいう声が聞こえてくるが、そうだろうか?
それ以前にたくさん大事なものがあることにも気持ちをむけて欲しい!
数学は「気が付けば基礎」なのだ!
基礎基本に根づかない解法なんて存在しない。
いや!むしろ基礎と基本しかないような気すらする。
基礎の固まっていないうちのひらめきなんて出汁のない汁と同じだ。
基礎基本がしっかりした人はひらめきの宇宙にいる。
鉄道と数学と将棋と相撲とええ~と何でもだ!
衣笠祥雄さんだって「基本が大事」と言ってた。
耳当たりのいいこと、見た目の華やかなこと、流行りに乗ってる感じのこと、やたら横文字の多いもの、大丈夫だろうか。
平成の世の終わりをむかえて改めて私たちは基本を見つめ直したいものだ。
私たち鉄道家は基礎基本をよすがとして在りたい。
うっ!
ならば鉄道の基礎とは何ぞ!?
鉄道とは何ぞ!?
また新たな問い立てをせずにはいられない。
自問自答の日々に終わりなどないのだろう!
そしてこの解についてもこれを読んでいる鉄道家諸君の1人ひとりが探し求めて欲しいばかりだ。
鉄路に終わりなどないようにこの問い立てにも終わりなどないのだろう。
そうこうしているうちに西高島平へと着いた。
10:13北端の制覇だ!
北端の景色はベッドタウンそのままだった。
この当たり前に少しハッとさせられた。
この段階は東端と北端を制して地下鉄は6路線乗ったとこだ。
そう!まだまだ道半ばだ!
これから再び都心部へと突き進む!
そして西端をのぞむ。
再びいくつもの方程式を連立させる。
かえつ鉄道はいま西高島平にいる。
というワケで特段のオチのない私たちかえつ鉄道の今回の挑戦は北端制覇まで至っています。
追加戦士を得て勢いに乗る私たちは勢い余ってピンチに遭遇します。
西端の駅では新たな問い立てに出くわします。
南端の駅の前には2つのボスキャラが私たちの前に立ちはだかります。
かえつ鉄道のえっちらおっちら東京地下鉄東西南北の挑戦は激流のなかに飛び込んでいきます。
新時代の令和は平成の私たちを越えていけるよう一層奮励努力します!
そして改めて言わせて下さい!
ありがとう!平成!よろしくお願いします!令和!
次回もどうぞご期待下さい。
次号!詰むや!詰まざるや!