受験シーズンもAO入試や指定校推薦等は峠を越え、終盤の一般入試の時期を迎えました。入学試験を前にした高校三年生はそれぞれ大なり小なりの不安のある毎日と思います。自分の弱点ともいえる部分の解消に日々の睡眠時間を短縮してまで集中的に取り組んでいることと思います。ご家族の皆様にとっては直接手助けができることではなく、間接的なサポートに心を砕いていることと思います。双方に心よりのエールを送りたいと思います。
私は、全ての神経を集中させ、瞬時に判断して対応できるようにしている眼差しの瞬間が好きで、それは最も美しい瞬間ではないかと思っています。テニスやバレーボールで、相手のサーブを待ち構えているときの正に真剣という以外に表現が見つからない眼差しの姿が大好きです。じっと相手の動きを見届けようとしている眼差し、体重を右に左に小刻みに移動させながら、相手が繰り出すサーブに合わせて瞬時に動けるように筋肉を活性化させて待ち構えている僅か1,2秒の動作には魅了されます。そのような瞬間の自分の姿は見ることはできませんが、飾ることの無い真の姿がそこにあるのではと思っています。
剣道の試合では、まず互いに蹲踞をし、立ち上がって向き合い、気合を入れて試合開始となります。防具の奥にある相手の目を見据え、剣先や体全体の動きを見て隙のあるところに打ち込むことになります。隙があるかどうか、竹刀を正眼に構えている姿は誰でも同じはずですが、剣道を始めて少し経つとその隙が見えるようになるのです(レベル差がある程度ある者同士での話ですが)。構えは同じでも、相手の目と体全体から発する目に見えない“気”が伝わってくるのでしょう。その瞬間に相手が自分よりも強いか弱いかが何となく分かるのです。真剣に向き合っているときには、言葉は無くとも体全体から発するものがあるのです。それは飾らぬ真の姿なのかも知れません。
今の時期の高校三年生が寸暇を惜しんで真剣に机に向かう姿には飾ったところは勿論なく、目標に向かって全力で突き進んでいる姿そのものです。頼もしく、とても美しいと感じています。この冬休み中にその美しさをより一段と高めて下さい。その先にそれぞれの生徒が目指すゴールが待ち受けているはずです。
かえつの高校三年生、そしてかえつへの進学を目指している小学校六年生の皆さん、頑張ってください! 応援しています。