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小畑校長ブログ【ATOM】55 身近になった画像認識AIシステム

DATE : 2020/2/5

世界最大のスーパーマーケットチェーンであるウォルマートを海外で利用したことのある人は多いでしょう。売上額はトヨタ自動車の倍近く、今国会で審議中の日本の2020年度国家予算(案)の半分近くにもなります。そのウォルマートのお店でAIシステムが活躍しています。

 

一月ほど前の年末から年始にかけて、フロリダのオーランドに滞在しておりました。その時に市内のウォルマートで動き回る物体が目に留まりました。左側の写真にあるように、本体はほぼ直方体ですが、その上に柱のようなものが伸びています。買い物客が近づくと止まったりバックしたり、端に寄って道をあけたりします。その動作は買い物客と変わらず、すれ違うときにも違和感を覚えることはありませんでした。初めは全自動の掃除機かと思ったのですが、それにしては飛び出している柱のようなものが腑に落ちません。近づいて良く見ると、何やら光るものが等間隔で並んでいます(写真右側)。それはレンズでした。動きながら商品棚の下から上まで全体を隈なく撮影して回っているわけです。

アメリカのスーパーマーケットは巨大で、一つのお店で15万種類の商品を扱っているそうです。この膨大な数の商品の一つ一つが商品棚に欠品なく並んでいるかどうかを人手でチェックするとなると、大変な数の人手が必要になります。これを一台のロボットがこなしているのでした。商品棚の画像を処理し、商品名を特定して補充が必要か否かの判断や陳列状態が乱れていないかどうかまで通路を走行しながら黙々とこなしているのでした。補充や商品の整頓が必要なら、その情報を担当部署に自動通報するようになっているのでしょう。また、生鮮食料品で一定時間が経過したものは棚から回収する必要があります。これらの判断も売り場スタッフに代わってロボットが行うようになりました。これだけでもかなりの人減らしになっていることが想像されます。

 

インターネット情報ですが、ニューヨーク州レビットタウンのウォルマートのお店では、天井に設置された固定カメラで商品棚の状況を判断するシステムが試験運用中のようです。動き回るロボットタイプが本命か、固定カメラ方式が生き残るのか、興味が湧くと同時に、日本の立ち遅れが気になりました。

 

スーパーに並ぶ商品はほとんどが規格品ですから、画像を使って機械でそれを判別するのに適した対象といって良いでしょう。しかし、客が商品を手に取って見たあと再び棚に戻したりしますので、商品の向きは不定となるし、袋物などは外形が大幅に変形します。また、肉類などの場合には中身の形はまちまちです。それらを間違いなく認識する必要があります。それは簡単なことではないのですが、それをパーフェクトに行っているのがAIシステムです。

 

日常生活の中で顔認証システムもすっかりおなじみになりました。パソコンのユーザー認証も眼鏡に影響されずにカメラに向かえば間違いなく動作し、ストレスなしにログインできます。入出国審査でも今や本人確認は機械での照合が一般的になりました。病院では診断に先立って必ずといって良いほどCTやMRI、超音波を使って体内を撮影します。その画像上に異常な部分があるかないか、あるとすればどのような異常なのか、その判断を行うことを画像診断と言いますが、その画像診断の分野においてもAIシステムは専門医並みかそれ以上の性能になっています。名医といえども疲れていたりちょっと気を緩めたりすると見落とすことがあります。AIシステムにはそのようなことはありません。

 

AIシステムの進化には目を見張るものがあります。生徒の皆さん、AIシステムが不得手とし、自分の個性に合った分野で力を伸ばすようにして下さい。

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