まなび

小畑校長ブログ【ATOM】60 かえつ有明中・高等学校の生徒の皆さんへ

DATE : 2020/5/5

新型コロナウィルス感染症が世界中に蔓延し、犠牲者の数も驚くほどの数になっています。日本、特に東京も例外ではなく、緊急事態宣言の解除にはまだかなりの日数が必要と思われます。特効薬は無くワクチンも無い現状では、「感染しないように、感染させないように、」という2つのことを一人一人が心掛けることが”一番の特効薬”というわけです。それには“人に会わない”ことが唯一無二の対応と言えるでしょう。これを国民一人一人が守れれば短期間で日常を回復できる、ということで、今は我慢のしどころです。

 

休校期間が2ヶ月になりましたが、本校生徒の皆さん、いかがお過ごしでしょうか?3月1日の高等学校卒業式を異例の形で行ったことが始まりでした。その後の終業式、中学校卒業式、入学式、始業式も動画配信の形で行い、生徒の皆さんは登校も出来ずに今日に至っています。幸いなことに、生徒や教職員の中で感染した人は皆無のようであり、大変喜ばしいことです。

 

本校では4月の第2週からオンライン授業に備えた準備を開始し、13日(月)からホームルームや担任の先生と生徒や保護者との面談を開始し、徐々に授業へと進めて参りました。ゴールデンウィーク明けからは月曜日から金曜日まで一日6限の時間割に沿った本格的な授業を開始します。中学2年以上の生徒の場合には既に友達になっている、あるいは顔見知りの生徒がクラスに何人もいる場合が多いでしょう。しかし中学1年生はクラスの生徒との直接の顔合わせも無いままのオンライン授業となりますね。現状からやむを得ないことなのですが、毎日の授業や学活を通してクラスの仲間がどのような人なのかを少しずつ吸収していき、登校再開となったときにすぐに打ち解けて失われた期間を取り戻せるようにしておいて下さい。同窓の友達はかけがえのないものです。その楽しみを大きく育んで頂きたいと思います。

 

オンライン授業に臨む生徒の皆さんにお願いがあります。コンピュータのディスプレイを介しての授業と、教室に集まり生徒と教員とがお互いの顔を直接見ながらの授業とでは大きな違いがあります。ハンディがあるといって良いでしょう。しかし、同等ではないとしても、中学校や高等学校での正規の学びの課程です。そこでの果実ができるだけ大きなものになるように心掛けて頂きたいことがあります。次の4点です。

 

  • 規則正しい毎日であること。欠席無し、遅刻なし、を心掛けて下さい。
  • 各時限の授業に対しては集中して画面に向かい、休み時間や放課後には思い切りリラックスする時間を設け、両者のメリハリをはっきりさせた毎日を送って下さい。
  • 課題中心の授業も多くなると思います。自宅で課題に取り組むということは正に主体的学びそのものです。自ら色々と調べ、理解不足のところを見つけてそれを解消し、それまで解けなかった問題を解けるように努力して下さい。それまで解けなかった問題が自力で解けるようになったとき、大きな慶びを感じるはずです。それは一種の快感といって良いでしょう。それを数多く経験して下さい。そのうちに、その慶びをもっと経験したい、という欲望が芽生えて来るはずです。そうしたらしめたものです。これこそ、本校が目指す「主体的学び」なのです。それができるようになれば(いわゆるアクティブ・ラーナーになれば)、これからの学びが一段と深まり、自分の個性や特徴を独自にどんどん伸ばして行けるようになるでしょう。コロナウィルスによるピンチがチャンスへと転換出来たと言って良いでしょう。
  • 通常の学校生活であれば、生徒の様子の変化を先生方が感じ取り、相談に乗ることができますが、ディスプレイを介してではそれは困難といって良いでしょう。生徒の皆さんには、不安なこと、困っていることなどがあれば、先生方やカウンセリング・ルームへ相談して下さい。生徒の皆さんの精神的ケアにも可能な限りの対応を考えております。精神的に安定した毎日を確保しましょう。

 

 今の異常事態がどこまで続くか予測は困難ですが、皆さんの学びが止まること無く前進し、後で振り返ったときに「むしろポジティブに評価できる期間であった」と捉えられるよう、本校の教職員は最大限の努力を致します。皆さんも頑張って下さい!

 

校長 小畑秀文

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