創立記念日に寄せて
かえつ有明中・高等学校
校長 小島 貴子
1903年、今年の1万円札の肖像でもある、渋沢栄一翁の支援のもと、嘉悦孝先生は女性が社会で自立できるように、商業に関する実務的な知識や技術を教えることを目的に、この学校を設立されました。
当時の日本社会では、女性の教育に対する理解が十分ではありませんでしたが、嘉悦孝先生の強い信念と、渋沢翁をはじめとする多くの賛同者のおかげで、学校は着実に成長していきました。
創立当初から、「愛・人道・平和・学問・健康」の五項に要約される教育五大綱領の精神を掲げ、社会に貢献する人材を育てることを目標にしてきました。
時代とともに教育の内容や形態は変わってきましたが、教育五大綱領は、今も私たちの教育の基礎となっています。
この120年以上の歴史を持つ嘉悦学園は、数多くの優秀な卒業生を社会に送り出してきました。彼らはそれぞれの分野で活躍し、私たちの誇りとなっています。
そして今、私たちは新たな時代に向けて、性別・国境を問わず、世界のリーダーを育てるために一層の努力を続けていきます。